2009年4月 1日

もう何の希望もありません

出口の見えない大不況の中で、1日、新しい年度がスタートした。「何度面接を受けても採用されない」。仕事を探し求めてハローワークに通う人たちからは、ため息がもれる。 

 東京・新宿駅西口のオフィスビル23階にあるハローワーク新宿の西新宿庁舎は、この日も朝から仕事を求める人であふれた。

 担当者によると、最近は相談まで約1時間待ちの状態が続き、多い時には80~90人が列を作る。新規求職者は昨年9月から今年2月までに12.6%増えた一方で、求人は9%減った。「忙しくて余裕がない」ため、ここ数年は業務終了後に新年度スタートに伴う行事を行っている。

 「年金だけではとても食べていけない」。2月まで証券会社で非正規社員として働いていた女性(61)は、ハローワークを出ると、ため息をついた。仕事を探しているが、年齢がネックとなり、自分に合う求人はほとんどない。「もう何の希望もありません」。30年ぶりに実家のある九州に帰ることも考えているという。

 東京都中野区の男性(28)は、昨年11月に勤めていたコンピューター関連会社が倒産し、職を失った。「希望の職種を見付けて何度も面接を受けたが、全然採用されないんです」。男性は重い足取りでハローワークを後にした。

 東京都が設立した就業支援施設「東京しごとセンター」(千代田区)にも、朝から大勢の求職者が集まった。若い世代向けの専用窓口「ヤングコーナー」では、20~30代の求職者らが、専門家のアドバイスに真剣に耳を傾けていた。

 昨年夏ごろから失業中という渋谷区の男性(31)は「厳しいどころじゃない。いい仕事があっても倍率は30倍以上。生活設計が立てられる仕事を見つけたい」と厳しい表情で話した